自分で撮った動画をパソコンで再生しようとしたら、なぜかうまく再生できなかった……そんな経験はありませんか。実は動画ファイルにはさまざまな種類があり、場合によってはせっかく撮った動画が、自分のパソコンでは再生できなかった、なんてこともあります。そこで今回は、動画ファイルの種類と特徴についてご説明します。

コーデックについて

動画ファイルの種類と特徴をご説明する前に、まずは動画ファイルの再生において重要な「コーデック」についてお話します。動画ファイルは無数の静止画からできており、それらをひとつのファイルに収めるために圧縮されています。再生する際は、その圧縮を解かなければなりません。この圧縮を解く鍵の役割を果たすのが、コーデックと呼ばれるプログラムです。

コーデックには数多くの種類があり、必ずしもすべてのコーデックが市販のパソコンに初めから組み込まれているわけではありません。むしろ、組み込まれていないコーデックのほうが多いです。そのため、動画を制作する場合は、撮影機器が動画をどんなファイル形式で保存するのか、また保存された動画ファイルがどのコーデックに対応しているのかを、撮影前に確認しておく必要があります。

ちなみに、同じ形式の動画ファイルであっても、対応するコーデックが異なることがあります。動画ファイルがどのコーデックに対応しているのかを判別するためには、専門的な有料ソフトを使う必要がありますが、最近ではフリーソフトでも判別できるものがあります。

また、コーデックには映像用（動画用）と音声用の2つのカテゴリが存在します。これは、動画ファイルが映像データと音声データという2つデータから構成されているためです。動画を制作する前には、この2つのカテゴリについても確認しておいたほうが良いでしょう。どちらかのコーデックがデータと合っていないと、映像が見えるのに音声が出ない、音声は出るのに画面が真っ暗といったことになってしまいます。

主な3つのファイル形式

代表的な動画のファイルの形式を下記にまとめました。

AVIファイル

比較的目にすることの多い動画ファイルのひとつで、世界的にも多くの方が利用しているファイル形式です。その理由は、Windowsの標準ファイル形式として採用されているためです。

WMV

ストリーミングに適しているとされるファイル形式で、多数の動画配信サービスでこのWMV形式のファイルが利用されています。「Windows Media Video」というコーデックで再生することができます。

MPEG -1、MPEG -2、MPEG-4

それぞれVHSやDVD、デジタル放送、そしてインターネットでの動画再生において、採用されている動画ファイルです。最も高圧縮なのがMPEG-4で、圧縮率が高い割に映像が劣化しないことが大きな特徴です。

YouTubeでサポートされているファイル形式は？

世界中から動画がアップされるYouTubeでは、MPEG-4やAVIなど、8つのファイル形式をサポートしています（2015年7月時点）。サポートされていないファイル形式については、変換してアップロードする必要があります。YouTubeにアップする予定で動画を制作する際は気をつけましょう。

動画制作を考えている方は、動画を制作したのに再生できない！ なんてことにならないように、ファイルの種類やコーデックについて、しっかりとチェックしておきましょう。